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ディマンドレスポンス(DR)とは?仕組みや種類、メリットを解説!
ディマンドレスポンス(DR)とは、電力を消費する側がその使用量を「調整する」ことで電力需給のバランスを整える仕組みのことです。本記事では、DRの種類やメリット、私たちができることを解説!
- ディマンドレスポンス(DR)とは?
- 電力需給のバランスが崩れるとどうなる?
- 電気は作り置きできないってホント?
- ディマンドレスポンスの種類
- ディマンドレスポンスのメリットって?
- 私たちにできること「太陽光+蓄電池⇒電気を賢く使う」
- 太陽光+蓄電池についてもっと詳しく!
- 【蓄電池なしの場合】
- 【蓄電池ありの場合】
- 太陽光発電をこれから導入するなら蓄電池はセットで!
- まとめ
ディマンドレスポンス(DR)とは?
ディマンドレスポンスとは、電力を消費する側がその使用量を「調整する」ことで電力需給のバランスを整える仕組みで、DR(ディーアール)という略称で呼ばれることもあります。
ディマンドレスポンスは災害時に電力需給がストップしたり、猛暑や寒波などによって電力需要が上がり、需要と供給のバランスが崩れそうになったときに、特定卸供給事業者のアグリゲーター(aggregator)などにより発動されます。
電力需給のバランスが崩れるとどうなる?
電気を安定して供給するためには、電気をつくる量と電気を消費する量が「同時同量」とならねばなりません(同時同量の原則)。電力会社は電力の需要と供給のバランスを保つために、あらかじめ用意した発電計画をもとに、変動し続ける電力需給に合わせて発電量を変え、供給する電力量を需要と一致させる努力をしています。
万が一、この電力の需要と供給のバランスが崩れると電気の品質を表す周波数(東日本は50ヘルツ 西日本は60ヘルツ)が保てなくなり、最悪の場合、大規模停電につながる可能性があるのです。


出典:資源エネルギー庁「ディマンド・リスポンス」ってナニ?を参考に弊社で作成
電気は作り置きできないってホント?
「電気は作っても貯めておくことができない」と聞いたことはありませんか? 電気は光速で移動する性質上、閉じ込めることができないエネルギーです。そのためいったん他のエネルギーに変換する必要がありますが、変換する過程でまた多くのエネルギーが失われるため、効率がよいとはいえないのです。
電気を貯める方法としては蓄電池、揚水(ようすい)発電、水素エネルギー貯蔵などがありますが、社会全体の需要を満たすために必要な大量の電気を貯蔵するには、莫大なコストがかかるといわれ、まだ研究段階にあります。
ディマンドレスポンスの種類
ディマンドレスポンスはエネルギーの供給状況に応じて2つの消費パターンから選ぶことができます。1つ目は需要を減らす「下げDR」、2つ目は需要を増やす「上げDR」です。

出典:資源エネルギー庁「ディマンド・リスポンス」ってナニ?を参考に弊社で作成
●上げDR
「上げDR」とは電力需要に対して供給量が多いときに発動されます。供給量が電力需要を上回る時間帯に電気使用量を増やしたり、蓄電池への充電を行うよう需要家(消費者)に要請し、電力の需要を増加させることで需要と供給のバランスを図ります。
●下げDR
「下げDR」は電力の需要に対して、供給量が少ないときに発動されます。電力需要がピークになる時間帯に節電を行うよう需要家(消費者)へ要請し、電力需要を抑制することで需要と供給のバランスを図ります。
●上げ下げDR
電気の需要量を増やしたり減らしたりすることを「上げ下げDR」といいます。送電線に流れる電気の量を微調整することで、電気の品質(=周波数)を一定に保ちます。
また需要制御の方法によって、①電気料金型(電気料金設定により電力需要を制御する)と、②インセンティブ型の2つのパターンがあり、選ぶことができます。
【電気料金型ディマンドレスポンス】
電力需要のピーク時に電気料金を値上げすることで、各家庭や事業者に電力需要の抑制を促します。
【インセンティブ型ディマンドレスポンス】
小売電気事業者(電力会社)との間でピーク時に節電をする契約を結んで、需要家(消費者)が節電できた場合に事業者からポイントなどの対価を受け取る仕組みで「ネガワット取引」とも呼ばれます。

出典:資源エネルギー庁「ディマンド・リスポンス」ってナニ?を参考に弊社で作成
ディマンドレスポンスのメリットって?
ディマンドレスポンスのメリットとしては、
1.電気の安定供給に貢献できる
2.自然災害や異常気象による「電力需給のひっ迫」への備え
などが挙げられます。
電力需給のひっ迫とは、記録的な猛暑や豪雪などにより、電気の需要が急激に増したことで供給が追いつかず、バランスを崩すことで起こります。大規模な停電(ブラックアウト)のリスクが高まるため、政府は節電を呼びかけ、計画停電などの対策をとっています。
実際に2020年末から2021年1月にかけて、強い寒波により全国的に電力需給がひっ迫し、電力小売事業者や一部の需要家に大きな影響を与えました。このようなリスクへの対策として、電力の供給状況に応じて消費者が需要を制御し、電力の安定供給を維持するディマンドレスポンスの取り組みが必要とされているのです。
私たちにできること「太陽光+蓄電池⇒電気を賢く使う」
ディマンドレスポンスにおいて個人需要家ができることは、供給量が電力需要を上回る時間帯の電気使用量を見直したり、蓄電池への充電を行うことといえます。このうち蓄電池に充電を行うことについては、太陽光発電システムも「セット」で考えることでより具体的で現実的な取り組みになることが期待されます。
太陽光+蓄電池についてもっと詳しく!
太陽光発電は蓄電池なしでも設置できますが、蓄電池があると電気を貯めて日中に発電したり、夜間に電気を使用することができます。蓄電池の有無によって、電力供給の安定性や自家消費のしやすさが異なります。
【蓄電池なしの場合】
- 太陽光発電が稼働しているときは発電した電気を自家消費できる
- 余った電気は売電するか使えない
- 夜間は電力会社から電気を購入する必要がある
- 停電時でも悪天候や夜間には使用できない
- 太陽(日照)に依存するため電力供給が不安定
【蓄電池ありの場合】
- 太陽光発電で発電した電気を貯めることができる
- 日中に発電し貯めておいた電気を夜間に使用できる
- 停電・災害時の備えとしても役立つ
- 電気代をより節約できる
太陽光発電をこれから導入するなら蓄電池はセットで!
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まとめ
私たちの生活に必要不可欠な電気。作り置きしたり、大規模に貯めておくことができない分、個人や企業など、電力を消費する側がその使用量を「調整する」ことで電力需給のバランスを整える仕組み、ディマンドレスポンスについてお届けしました。きっとこの先の電気との向き合い方が変わっていくことでしょう。太陽光発電システムの導入を検討されている方は、ぜひ蓄電池とセットでの活用を検討してみてください。