2024.3.202024.12.18
2024~2025年の売電価格はいくら?太陽光発電における売電価格の仕組みについて解説

2024~2025年の売電価格はいくら?太陽光発電における売電価格の仕組みについて解説

現在では再生可能エネルギーの供給源として太陽光発電の施設が全国で多く設置されていますね。これらの施設で発電された電力はいくらで買い取ってもらえるのでしょうか?売電価格は固定価格買取制度(FIT)によって決定するもので、住宅用と産業用でそれぞれ分かれています。そして、売電価格は毎年変更になるため、ここでは2024年度と2025年度の価格について解説していきましょう。

売電価格とは?どのように決められる?

「売電価格」は文字通り、電力を販売する際の価格を意味しますが、多くの場合、電力供給者(家庭や企業など)が発電装置(太陽光発電や風力発電など)で生産した電力を、電力会社に販売する際の価格のことを指します。売電単価は、1kWh(1kWの電力を1時間使用した場合の電力量)あたりの価格で、これが高ければ高いほど、電力供給者の利益が増えるという仕組み。

太陽光発電の売電価格は、再生可能エネルギーの電源ごとに、コストを基盤として価格目標や利潤を考慮しつつ、中立的な調達価格等算定委員会「令和5年以降の調達価格等に関する意見」の意見を考慮しながら、経済産業大臣が決定します。これは再生可能エネルギーで発電した電力を買い取ることを国が保証する「固定価格買取制度(FIT)」の価格であり、毎年変更されます。

2024年の売電価格はいくら?

それでは、2024年度(令和6年度)の価格を見ていきましょう。

  • 10kW未満(住宅用太陽光発電):16円/kWh(税込み)
  • 10~50kW未満(産業用太陽光発電):10円/kWh (税別)
  • 50~250kW未満(産業用太陽光発電):9.2円/kWh(税別)

ただし、これらはFIT制度が適用された価格で、10kw未満は10年、10kw以上~250kw未満は20年という期限付きの価格となります。太陽光発電を設置して10年経過すると売電期間が終了するので、一般的には売電単価は大幅に下がる傾向に。これは「卒FIT」と呼ばれ、太陽光発電を設置した業者や個人宅は、その後の電力の使用についてさまざまな工夫をする必要があります。

売電価格は年々減少傾向にある?

FIT制度は、太陽光発電の導入コストが高額であった時期に、政府の方針で「再生可能エネルギー賦課金(再エネ賦課金)」が各世帯から集められ、売電価格を再エネ賦課金によって負担していたために普及を後押ししてきました。

その効果もあり、日本各地で太陽光発電の施設が多く建造されたため、なかには飽和状態となっているエリアもあります。特に九州地方ではその傾向が強く見られ、電気の需要と供給のバランスが崩れてしまい、発電しても使い切れないといった状態になるケースもあるのです。よって、売電価格が減少傾向にあるのはこの影響も原因の一つとなっています。

2025年の売電価格はいくらになる?

2025年度(令和7年度)の売電価格は、中立的な調達価格等算定委員会「令和5年以降の調達価格等に関する意見」においてまとめられており、以下の通りとなっています。

  • 10kW未満(住宅用太陽光発電):15円/kWh(税込み)
  • 10~50kW未満(産業用太陽光発電):10円/kWh (税別)
  • 50~250kW未満(産業用太陽光発電):8.9円/kWh(税別

住宅用太陽光発電は1円、産業用太陽光発電でも50kw以上~250kW未満の場合は0.3円下がる予定です。

売電価格は今後どうなる?

最後に「10kW未満(住宅用太陽光発電)」で比較してみると、2012年度は「42円/kWh」も設定していたものが、2024年度は「15円/kWh」となっていて3倍近くも異なっています。上述したように、エリアによっては太陽光発電設備が飽和状態ということもあり、今後の状況によって一概には言えませんが、緩やかに減少していくことでしょう。

ちなみに、FIT制度(固定買取制度)の適用期間が過ぎると「卒FIT」と呼ばれ、固定価格での買取制度が適用されなくなりますが、その代わり、各社へ自由に売電できるようになったり、蓄電池を購入して自家発電として利用できるのがメリット。卒FIT後の余剰電力をよりスマートに使うなら市場連動型の買取サービスである「エネまかせ」がおすすめなので、良かったら下記のリンクからご覧ください!

「エネまかせ」の詳細はこちら

参考資料

経済産業省資源エネルギー庁 固定価格買取制度 買取価格・期間等

  • #卒FIT
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